TOPIX急騰、その裏側を読む
「え、日経平均はパッとしないのに、なんでTOPIXだけこんなに強いの?」いま、そんな疑問を抱えながら画面とにらめっこしているトレーダーが続出しています。気がつけばTOPIXは破竹の8連騰で最高値を更新中。しかし、チャートの形だけに飛びついて「やったー!」と買っているようでは、大口の機関投資家の罠にハマってしまいます。
株価の背後でいま何が起きているのか。金利・為替・商品のマクロ環境から、その「本当の正体」を分かりやすく解き明かします。
金利:「超低実質金利」という名の麻薬
まず頭に入れておきたいのが、見えないところで動いている「金利」のカラクリです。世間では日銀の追加利上げと騒がれていますが、実際の国内インフレ率に比べて名目金利の上昇は全然追いついていません。つまり、日本の実質金利は依然としてマイナス圏に放置されている状態です。
これは投資家目線で言い換えると、「現金で持っているだけで資産が目減りするから、株を買うしかない」という強力な麻薬のようなもの。この歴史的な低実質金利こそが、企業収益を嵩上げし、TOPIXを底から押し上げ続けている最大のエネルギー源なのです。
為替:160円攻防戦とインフレの罠
そして、みんな大好きドル円相場です。足元では再び160円を睨むような高値圏・政府の介入警戒ゾーンで激しい綱引きが行われています。「円安だから輸出株が儲かって万々歳!」と思ったら大間違い。この水準の円安は、同時に輸入物価やエネルギーコストを跳ね上げ、国内の景況感をじわじわと蝕む諸刃の剣です。為替の急変動ひとつで、いままで買われていたセクターが一瞬で売り叩かれるリスクと常に隣り合わせであることを忘れてはいけません。
商品:じわじわ忍び寄るコストの影
商品市場や企業物価のデータが物語っているのは、資源や原材料高のしぶとさです。「インフレだから株価も上がる!」と単純に喜んでいられないのが今のフェーズ。コストが上がった分を、企業が商品やサービスの値上げ(価格転嫁)でカバーできているか。これができていない企業は、どんなにTOPIXが上がっていようとも容赦なく決算で沈みます。銘柄選びのシビアな目線がここで問われます。


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